検察側の冒頭陳述によると、木嶋被告は08年6月、安藤さんと婚活サイトで知り合った。その後、デートのたびに安藤さんが「意識喪失」すること4回。その3回目が09年3月6日だった。
木嶋被告は事前に安藤さんに「オイルマッサージをしてあげます」「自宅での入浴なら安心ですね」とメール。6日午後9時、木嶋被告から安藤さんに「今日は最初で最後の、幸せなマッサージができてよかったです」のメールが送られた。
ところが、証人出廷した安藤さんの長男によると、同日夜に帰宅して発見したのはシャツを後ろ前逆に着せられ、下着と布団をぬらして横たわる、ほぼ「意識喪失」の安藤さんだったという。この日木嶋被告が安藤さんのカードでキャッシングした記録が残っている。
記憶がない安藤さんは意識回復後、木嶋被告に「6日に何が起きたのか」と、メールで不信感を表明。これに木嶋被告は、安藤さんが6日に「(安藤さんへの借金を)返さなくて大丈夫と言った」と主張。「オイルマッサージの記憶がないのは残念」としながらも、今度は京都旅行を提案した。「男女の関係」で旅行するか意思決定を迫り「精力剤などの処方は受けないように」と、メールに文言も織り交ぜた。
4月にも「マッサージのオイルを持って行きます。お風呂の浴槽にお湯を張っておいてくれれば、私も入ります」とメール。木嶋被告の訪問を受けた同17日、安藤さんは4回目の「意識喪失」。木嶋被告はまた安藤さんのカードを使った。
安藤さんは5月15日、死亡。起訴状によると、木嶋被告が安藤さんを睡眠薬で眠らせ、練炭を燃やして一酸化炭素中毒と熱傷で殺害した。弁護側は「安藤さんはヘビースモーカー」と、たばこの火の不始末が原因の火災を主張している。
「意識喪失」の要因について、遺体から検出された睡眠薬の量を調べた大学教授は「通常の11倍以上服用していたとみられる」と説明。木嶋被告は青いシャツに黒のカーディガンで、表情を変えずに聞き入っていた。
木嶋被告、80歳男性に「幸せなオイルマッサージ」…3人不審死公判:社会:スポーツ報知